いじめられっ子のボク(清水尋也)は考えていた。ボクはなぜ人間なのか。ボクは人間に向いてないんじゃないか。
でも、藤島加奈子だけは美しい笑顔で、ボクに話しかけてくれた。ボクがギリ人間なのは、きっと、キミがここにいるからだね。
キミはボクの手を引いて優しく囁いた。「緒方みたいになりたいって、言ったよね。私のこと、知ってほしいな」。
ボクは、もっともっとキミを知りたい……。
誘ってくれたパーティー。キミがかけた魔法で、
ボクがボクじゃなくなっていく―。
藤島昭和(役所広司)。
妻の不倫相手への傷害事件を起こし警察を退職、そして離婚。別れた妻、桐子(黒沢あすか)から娘の加奈子(小松菜奈)が失踪したとの電話が入る。
加奈子の高校の同級生、森下(橋本愛)と長野(森川葵)、加奈子が通院していたらしい神経科の医師・辻村(國村隼)、中学時代の同級生、そして元担任教師の東(中谷美紀)らに接触。中2の時に自殺した緒方、遠藤(二階堂ふみ)や松永(高杉真宙)らヤバい輩と付き合い がある加奈子。
松永を追い、逆に拉致られる藤島。殴られ、蹴られ、気を失い、目を覚ますとそこにはかつての後輩刑事・浅井(妻夫木聡)の笑顔が。
駅のコインロッカーを開けると、数十枚の写真。
藤島はブルブルと震え、絶叫した。